麻葉亭

たまに立ち止まるかもしれないけれど、前を向いて歩いていきたい

ご馳走

通りかかった麦畑が黄金色に輝いていた。
その美しさにしばらく見入っていたが、ふと気付くとスズメやキジバトたちもその麦の恩恵にあやかろうと忙しく動き回っている。

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そのうちに、1羽のキジバトが怒った鳴き声で1羽を追い払い始めた。その瞬間、頭に浮かんだのは「蜘蛛の糸」。

少しでもたくさん食べて、少しでも長く生きぬく。
それは生き物の世界では鉄則。理想の世界と現実は違う。

遊覧船

お茶の水の駅を降りると、横に神田川が流れている。
ボーッと橋に寄りかかって川を見ていたら、船がやってきた!
急いでデジカメを取り出す。

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船はどんどん近づき、気付くと手を振っている人がいる!
私も急いで手を振り返した。船の中の手を振る人の数が増えていく。

橋の横に立っていた人たちもみんな手を振り始める。

すれ違う瞬間、今ここで出会っただけなのに。ちょっとした楽しいひと時だった。

残された足跡

今週に入って声が出なくなった。昨日はマックス。のど輪で潰してしまったおすもうさんの声よりも磨きのかかったハスキーボイス。一生懸命話しているつもりなのに、聞く人には風の音に聞こえるらしい。
おまけに咳も出てきて、明け方、自分の咳き込みで目が覚める。今日はせっかく仕事が休みの日だったが、どこにも出かけず薬局のみ、風邪薬を買いに行った。その帰り道で横断歩道を渡ろうとした時。残された足跡を発見!

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これぞ本物の大きな足跡!!

なにかのせいにするのはやめようと思う。

仕事が暇だったときには、よく写真を撮りににブラブラしていた。

機材が手に馴染むと共に、少しはまともな写真が撮れたりしていた。
最近は、仕事以外も忙しさが波のようにやってきて、ゆっくりと写真を撮っていない。写真が下手になった。
と思っていた。

アルトサックスを習い始めた時には、時間を惜しんで吹いていた。
少し慣れてくると、夜は吹けないから、とか、先にこれを片付けないと、と思って、吹かない日がポツポツと現れた。忙しいから。
と思っていた。

ワンコが遊んで!とやってくる。
我が家にワンコがやってきたばかりの時には、1分でも長く側にいたいと思っていた。でも、今は自分のハウスで寝ていてモソモソと出てくると、ハウスへ行きなさいと言ってしまう。さっき遊んだでしょ!と声をかけて。そう、毎日遊んであげている。
と思っていた。

自転車に乗っていない。お天気が悪いから、ワンコが待っているから長時間家を空けられない、体長がイマイチだから、日差しが強いからもう少ししてから。
そんなことを言っていたら乗る時がやってこない。

 

そう、わかってる。
忙しいから、 時間がないから、限られた時間だから、今はこれをやらないといけないから。
何か理由を考えて、やらないことが多いような気がする。
でも。
理由なんて本当はいらないんだ。

写真は時間をかけなくったって楽しめる。サックスも、ワンコと遊ぶことだって、何だってやらない理由なんてないんだ。
それは自分へのいいわけ。
もっと肩の力を抜いて楽しんで取り組もうと思う。いいわけなんて必要ないように。

 

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高速道路から見た残雪の武尊。

 

日食とマンネンダケとアオバズク

今日は長文の雑感。

5月21日の日食を見ながら、太陽が徐々に隠れて日差しが弱くなると寒いなぁと思っていた。

それとは全く関係なく。
犬の散歩でいつも通るところに梅の巨木があったのだが、ある日突然切り倒されて更地になってしまった。その梅の木の根元にはマンネンダケという変わったキノコが生えていて、誰かのいたずらで蹴られたりしても、またそこから生えてくる強いキノコだったのだが、梅の木と共になくなってしまった。もう生えてくることはないだろう。

もう一つ。毎年、確実に暖かくなり始めた5月の夜、ホーホー、とアオバズクの声を聞く。静かな夜に響くその声を最初聞いた時は布団の中だったが、あまりの驚きにデジイチを掴んで探しにいった。近くにある雑木林と畑のところの電線にアオバズクはとまっていた。いけないと思いながらも遠くから真っ暗な中へ向けてフラッシュで写真を撮ると、黒の中に目だけが2つ光った写真が撮れた。それが、畑がつぶされ建て売り住宅が建ち、雑木林も縮小されると毎年来ていたアオバズクは来なくなった。

日食とマンネンダケとアオバズク。まったくつながりのない3つが、これもまた犬と散歩している時にふっと共通しているような気がし始めた。

地球という美しい星に人が住んでいて、地球の資源を消費しながら生きている。最近になって環境の保護が問題視されるようになり、有限な資源も憂うようになった。それは必要な大事なことだと思っている。でも、もし、太陽がくしゃみをしたら・・・。あの梅の木のように、あの畑のように、ある日突然太陽に何かがあれば、この地球は生きていけないだろう。日食のわずかな時間、太陽が隠れただけでも寒く感じるほどの力。
この地球は、自分たちの力ではどうすることもできない、大きな宇宙の中の1つの惑星だと思い知る。それでも、地球が健康で長生きできる努力は怠ってはいけないと思うけれど。

 

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写真は先日行った井の頭公園内の小道。緑と木漏れ日が綺麗だった。

サクランボ

夫の朝のジョギングコースにサクランボがたわわになっている、と聞いて、日曜日に見に行った。

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家の塀の外側で道路との間にある土の部分に、その桜の木はあり、
なんとか手を伸ばして届いた実は甘酸っぱく美味しかった。

鳥たちにも大人気。
高いところへ次々とやってきてはちょっと摘んで次の新しいものを食べる、という贅沢な食べ方で賑わっていたのだが…。
今朝、夫から「サクランボが1つもなかったよ」と聞いた。
えー、あれだけなっていたサクランボが1つもないって??
鳥が全部食べてしまったんだろうか…。それとも…。